第102回午前問題15

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に有効な薬はどれか。

  1. バンコマイシン塩酸塩
  2. セファゾリンナトリウム
  3. ストレプトマイシン硫酸塩
  4. ベンジルペニシリンカリウム

正解 1

  1. バンコマイシン塩酸塩
    • MRSAは、メチシリンをはじめほぼ全てのβ-ラクタム系抗菌剤に耐性を示す黄色ブドウ球菌であり、MRSAによる主な感染症には腸炎、敗血症、肺炎などがある。バンコマイシン(VCM)はMRSAに有効であるが、腸管からの吸収が悪いため、消化管感染以外の場合は原則静脈投与される。また、腎障害や聴覚障害などの副作用があり、点滴速度が速すぎるとレッドネック(レッドマン)症候群(顔面、頚部、躯幹の紅斑性充血、掻痒等)が生じることがある。
  2. セファゾリンナトリウム
    • セファゾリンナトリウムは、セファゾリンに感性のブドウ球菌、レンサ球菌、肺炎球菌、大腸菌、肺炎桿菌などに有効である。
  3. ストレプトマイシン硫酸塩
    • ストレプトマイシン硫酸塩は、結核菌、グラム陽性菌、グラム陰性菌などに有効である。
  4. ベンジルペニシリンカリウム
    • ベンジルペニシリンカリウムは、ベンジルペニシリンに感性のブドウ球菌、レンサ球菌、肺炎球菌、淋菌、髄膜炎菌などに有効である。
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