第99回看護師国家試験一般問題・状況設定問題解説(午前問題67〜90)

【問題67】 40歳の初産婦。「高齢のため羊水検査を希望しているが、夫が受けなくてもよいと言っているため、検査を受けるかどうか迷っている」と言う。対応で適切なのはどれか。

正解 3

  1. 夫の希望を優先して検査を受けないほうがよいと助言する。
    • 夫婦間で意見が異なる場合、どちらかの意見を優先することは適切でない。
  2. 本人の希望を優先して検査を受けるように促す。
    • 夫婦間で意見が異なる場合、どちらかの意見を優先することは適切でない。
  3. 夫婦で相談して決定することを勧める。
    • 夫婦間で話し合いをすることが大切である。
  4. 親族会議で決定することを勧める。
    • 夫婦の意見が尊重される事項であり、親族会議まで行う必要はない。

【問題68】 初乳と比較した成乳の特徴で正しいのはどれか。

正解 4

  1. 塩類を多く含む。
    • 塩類は初乳の方が多く含む。
  2. 蛋白質を多く含む。
    • 蛋白質は初乳の方が多く含む。
  3. 免疫物質を多く含む。
    • 免疫物質は初乳の方が多く含む。
  4. 100mlあたりのエネルギー量が高い。
    • 100mlあたりのエネルギー量は成乳の方が高い。

【問題69】 マタニティブルーズで正しいのはどれか。

正解 1

  1. 出産後10日以内にみられる。
    • 出産後10日以内に起こることが多く、3〜5日目くらいがピークである。
  2. 症状の消失には1か月以上を要する。
    • 産後2週間を過ぎてもうつ症状が続く場合は、産後うつ病の可能性がある。
  3. 日本における発症頻度は約50%である。
    • 日本における発症頻度はおよそ25〜30%である。
  4. 症状を認めた場合には母子を分離したケアが基本となる。
    • 母子を分離したケアは基本ではない。

【問題70】 強迫症状を持つ患者への看護で適切なのはどれか。

正解 4

強迫症状とは、特定の考えが頭に何度も浮かぶため。その不安を振り払う目的として何度も同じ動作を繰り返ししてしまう症状である。

  1. 症状の弊害について説明する。
  2. 気にしないように繰り返し話す。
  3. 症状の無意味さについて説明する。
  4. 不安や葛藤のつらさを受け止める。
    • 強迫症状の患者の多くは、自分でも不合理だと思いながらも同じ行動を繰り返して、自分自身をコントロールできない状態にある。必要なのは患者の不安や苦痛の軽減を図るための援助である。

【問題71】 SSRI〈選択的セロトニン再取り込み阻害薬〉による治療開始後20日が経過した外来患者から電話で問い合わせがあった。2日前から薬の処方量が増え、そのとおりに内服したところ、吐気が出現して困っていると訴えている。外来看護師の対応で適切なのはどれか。

正解 3

SSRIは、脳内のセロトニン系に作用して、うつ状態を緩和する効果がある。比較的、副作用は少ないが、食欲低下や吐き気、攻撃性が増す、暴力的になるという副作用もみられる。断薬時の離脱症状としては、頭痛や吐き気、不眠、不安感などがある。

  1. 「心配する必要はありません」
    • 吐き気の出現に対する解決になっていないので不適切である。
  2. 「我慢して服薬を続けてください」
    • 処方量が増えたことにより副作用が出現したと考えられるので、服薬の継続を促すことは適切でない。
  3. 「外来を受診して医師に相談してみましょう」
    • 今後さらなる副作用の出現も考えられるので、外来の受診を勧めるのが適切である。
  4. 「すぐに内服を止めしばらく様子をみて下さい」
    • 急に服用を止めると、薬の血中濃度が下がり離脱症状が出現する可能性がある。内服を止め様子をみるだけでは不適切である。

【問題72】 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察に関する法律の目的はどれか。

正解 1

  1. 社会復帰の促進
    • 第1条に定められている。「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者に対し、その適切な処遇を決定するための手続等を定めることにより、継続的かつ適切な医療並びにその確保のために必要な観察及び指導を行うことによって、その病状の改善及びこれに伴う同様の行為の再発の防止を図り、もってその社会復帰を促進することを目的とする」
  2. 責任能力の判定
  3. 刑務所での精神科治療
  4. 医療少年院での精神科治療

【問題73】 体表からの触診で最も触れにくいのはどれか。

正解 2

  1. 総頸動脈
    • 総頸動脈は胸鎖乳突筋の内側にある動脈である。衣服に覆われていることが少ないので、緊急時の脈診に用いられる。
  2. 外腸骨動脈
    • 外腸骨動脈は下腹壁動脈を分岐した後、大腿動脈となる。深部を走行している動脈なので触れにくい。
  3. 橈骨動脈
    • 橈骨動脈は上腕動脈から橈骨に沿って走行し、手掌で尺骨動脈と接続する。上肢の末梢にある動脈であるため触れやすく、脈診に用いられる。
  4. 大腿動脈
    • 外腸骨動脈から接続し、膝窩動脈に接続する。体表に位置する動脈としては総頚動脈に次いで2番目に太い。橈骨動脈で脈拍を触れる事が出来ないが大腿動脈では触れる場合、血圧はおおよそ60〜80mmHgである。
  5. 足背動脈
    • 足背動脈は、下腿の循環動態を観察する場合の触診に用いられるが、触知しなかったり、左右差がある場合がある。

【問題74】 遺伝病はどれか。

正解 2

  1. 川崎病
    • 川崎病の発症原因は不明であるが、遺伝病ではない。
  2. 血友病
    • 血友病は、X連鎖劣性遺伝性の疾患であり、特殊な場合を除き男性のみ発症する。
  3. B型肝炎
    • B型肝炎の感染経路は、血液や体液を介しての感染、母子感染であり、遺伝病ではない。
  4. マラリア
    • マラリアは、蚊(ハマダラカ)を介しての感染症である。遺伝病ではない。
  5. サルコイドーシス
    • サルコイドーシスの発症原因は不明であるが、遺伝病ではない。

【問題75】 入院患者が病棟の廊下で倒れていた。最初に行うのはどれか。

正解 4

  1. 安全な場所へ患者を移動する。
    • 危険な場所で倒れている場合は移動させる必要があるが、病棟の廊下なので移動させる必要はない。
  2. 身体を揺らして反応を見る。
    • 脳障害や神経障害などの可能性もあるので、むやみに動かしてはならない。
  3. 心臓マッサージを行う。
    • 意識、呼吸の確認をした後、必要であれば行う。
  4. 大きな声で呼びかける。
    • まず呼びかけて意識レベルを確認することが必要である。
  5. 気道を確保する。
    • 意識、呼吸の確認をした後、必要であれば行う。

【問題76】 指定訪問看護ステーションで正しいのはどれか。

正解 2

  1. 利用者は高齢者に限定される。
    • 高齢者に限定されない。医師が訪問看護を必要と認めれば利用できる。
  2. 常勤換算で2.5名以上の看護職員が必要である。
    • 看護職員は常勤換算で2.5名以上配置し、そのうち1名は常勤の必要がある。
  3. 訪問サービスの提供は看護職でなければならない。
    • サービス提供者は、看護師、准看護師、保健師、助産師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士である。
  4. 勤務する看護師は臨床経験5年以上と定められている。
    • 臨床経験の定めはない。
  5. 訪問看護ステーションは24時間体制を義務付けられている。
    • 義務付けられていない。ただし、利用者の病状急変時等における主治医への連絡などの緊急体制が整備されている必要がある。

【問題77】 肺活量の低下は著しくないが、1秒率が低下するのはどれか。

正解 3

1秒率とは、肺活量のうち、最初の1秒間に吐き出された量 (1秒量)の割合を示すものである。肺・胸郭・横隔膜の弾性、呼吸筋の強さを測定することができる。

  1. 肺塞栓症
    • 肺塞栓症は、血栓で肺動脈が詰まることで肺胞に血液が流れず、ガス交換ができなくなるために呼吸困難を来たすものである。1秒率の低下は来たさない。
  2. 肺線維症
    • 肺線維症は、肺組織が線維化してしまう状態である。肺が硬くなって縮小するため、ガス交換が不十分になり、肺活量は著しく低下する。
  3. 気管支喘息
    • 気管支喘息では、気管支炎症の慢性化により気道の過敏性が亢進し、気道の狭窄が起こる。一気に吐きだすことが困難になるため、肺活量の低下は軽度でも、1秒率の低下は著しい。
  4. 重症筋無力症
    • 重症筋無力症では、病状が進行すると、呼吸筋の麻痺を起こし、呼吸困難となる場合がある。その場合、肺活量、1秒率共に著しく低下する。
  5. 過換気症候群
    • 過換気症候群による過換気発作では、激しい呼吸困難を来たし、浅く速い呼吸を行うようになる。肺活量、1秒率共に低下する。

【問題78】 26歳の男性。オートバイの転倒事故で第6頸椎レベルの頸髄損傷と診断された。入院時の患者の状況で正しいのはどれか。

正解 5

  1. 外出血がなければショックにはならない。
    • 重度の頸髄損傷では受傷直後から麻痺域の腱反射は消失し、弛緩性麻痺となる。
  2. 首から下の痛覚は消失している。
    • 首の痛覚は消失しない。
  3. 麻痺の範囲は今後拡大する。
    • 初期治療を適切に行うことで、麻痺の範囲の拡大を防ぐことができる。
  4. 経口挿管を必要とする。
    • 上位頸髄損傷(c3/4レベルより頭側)の場合、多くの呼吸筋、特に横隔膜の機能が低下し、自身で呼吸することができなくなるため、経口挿管が必要になる。
  5. 排尿障害が起こる。
    • 脊髄ショック期には排尿神経が麻痺し、膀胱が収縮せず、尿が出なくなる。

【問題79】 先天異常と症状の組合せで正しいのはどれか。

正解 5

  1. 18トリソミー ――― 巨舌
    • 第18番染色体が1本多い。精神遅滞、特徴的顔貌、小頭、後頭部突出、特徴的な指の握りなどの症状がみられる。
  2. クラインフェルター症候群 ――― 多毛
    • 代表的核型は47、性染色体の構成がX染色体2本、Y染色体1本のxxyを示す。高身長、女性化乳房などの症状がみられる。
  3. ターナー症候群 ――― 高身長
    • 代表的核型は45、X染色体が1本のみ。低身長、卵巣機能不全、楯状胸、翼状頸、第二次性徴の欠如などの症状がみられる。
  4. マルファン症候群 ――― 低身長
    • 結合組織に異常を来す常染色体優性遺伝病である。高身長、長い手足や指、大動脈弁の異常、目の水晶体の脱臼などの症状がみられる。
  5. ダウン症候群 ――― 筋緊張低下
    • 第21番染色体が1本多い。精神遅滞、小頭、低身長、特徴的顔貌、筋緊張低下などの症状がみられる。

【問題80】 オランザピン(非定型抗精神病薬)内服中の患者で最も注意しなければならないのはどれか。

正解 2

  1. 高血圧
    • ステロイド薬を用いた場合などに起こることがある。
  2. 高血糖
    • オランザピンは、糖尿病またはその既往歴がある場合などに禁忌である。副作用として、高血糖、糖尿病性昏睡、体重増加、食欲亢進などがある。
  3. 高尿酸血症
    • 利尿薬を用いた場合などに起こることがある。
  4. 高アンモニア血症
    • 抗てんかん薬(バルプロ酸)を用いた場合などに起こることがある。
  5. 高ナトリウム血症
    • 利尿薬を用いた場合などに起こることがある。

【問題81】 貪食を行う細胞はどれか。2つ選べ。

正解 1,3

貪食細胞とは、生体内に入ったウイルスや細菌などを食べて消化・分解する細胞である。

  1. 単球
    • 単球は血中に存在し、体内に異物が侵入すると、マクロファージとなって血管外の組織へ出て、異物を貪食する。
  2. 赤血球
    • 赤血球の機能は、酸素の運搬である。
  3. 好中球
    • 好中球は、ウイルスや細菌に感染すると増加し、組織に入って異物を貪食する。
  4. Tリンパ球
    • Tリンパ球の機能は、抗体産生、サイトカイン産生である。
  5. Bリンパ球
    • Bリンパ球の機能は、抗体産生である。

【問題82】 副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

正解 2,4

リラックスする時に働くのが副交感神経である。

  1. 発汗
    • 発汗は交感神経のみに支配されている。
  2. 縮瞳
    • 縮瞳は副交感神経の作用である。
  3. 尿量減少
    • 尿量減少は交感神経の作用である。
  4. 心拍数減少
    • 心拍数減少は副交感神経の作用である。
  5. 消化管運動抑制
    • 消化管運動抑制は交感神経の作用である。

【問題83】 認知症が進行中の76歳の男性。預金通帳の管理は唯一の肉親である甥が行っているが、勝手に預金を使っている様子である。ケアカンファレンスへの提案として適切なのはどれか。2つ選べ。

正解 1,5

  1. 成年後見制度の利用
    • 成年後見制度には、任意後見制度と法定後見制度があり、後見人の職務には、財産管理や身上監護がある。
  2. ホームヘルパーによる通帳管理
    • ホームヘルパーの業務に金銭管理は含まれない。
  3. 訪問看護ステーションでの通帳管理
    • 訪問看護ステーションの業務に金銭管理は含まれない。
  4. 訪問看護師による甥の預金使用状況の監視
    • 訪問看護師の業務に金銭管理は含まれない。
  5. 社会福祉協議会の金銭管理サービスの利用
    • 社会福祉協議会の金銭管理サービスは、預貯金の出し入れや家賃、公共料金、福祉サービス利用料、医療費の支払いなどの、金銭管理や支払い手続きの代行をするサービスである。

【問題84】 58歳の男性。腹痛と腹部膨満感とを主訴に救急外来を受診した。来院時の立位腹部エックス線写真を示す。この患者の症状として考えられるのはどれか。2つ選べ。

第99回看護師国家試験一般問題解説84

正解 2,5

写真から鏡面像形成が認められる。腹痛、腹部膨満感とともにイレウスの症状である。

  1. 下血
    • 下血とは、肛門から血液が排出されることをいう。癌や潰瘍、ポリープ、炎症によるものである。
  2. 嘔吐
    • 嘔吐はイレウスの症状である。
  3. 尿閉
    • 尿閉とは、尿路の異常により正常に尿排出が行えなくなった状態である。尿道の閉塞、または膀胱の機能不全が原因で起こる。
  4. 振戦
    • 振戦とは、抑制のきかない、不随意性の急速な筋肉運動(ふるえ)である。パーキンソン病などでみられる。
  5. 排ガス停止
    • 排ガス・排便の停止はイレウスの症状である。

【問題85】 老年期の体温調節で正しいのはどれか。2つ選べ。

正解 3,4

  1. 温めると容易に体温が上昇する。
    • 老年期では基礎代謝力が低下していることが考えられるため、温めても容易には体温は上昇しない。
  2. 暑さ・寒さに対する感受性が高い。
    • 高齢者では暑さ、寒さに対する感覚が鈍くなる。
  3. 発汗にはより高い体温が必要である。
    • 人は外気温が暑い場合、体温調節のため発汗する。老年期では暑さに対する感覚が鈍くなるため、発汗にはより高い体温が必要である。
  4. 骨格筋が減少して熱産生能が低下する。
    • 体熱は、主に骨格筋や肝臓など、代謝の活発な組織で産生され、血液により全身に輸送される。高齢者では骨格筋が減少し、熱産生能が低下する。
  5. 末梢血管収縮反応が亢進し熱が逃げにくい。
    • 末梢血管が収縮し血流が減少することで、放熱が防がれる。

【問題86】 75歳の女性。パーキンソン病と診断され、レボドパ(L-dopa)と抗コリン薬とが投与されている。最近、尿意はあるが尿が出にくく、気が付くと尿が漏れているという。対応で正しいのはどれか。2つ選べ。

正解 1,4

尿失禁には様々なタイプ(腹圧性、切迫性、機能性、反射性、溢流性)がある。問題のタイプは、溢流性尿失禁である。男性の場合は前立腺肥大症で多く起こる。

  1. 残尿量を調べる。
    • 残尿量は超音波検査によって調べることができる。残尿量が多い場合は、溢流性尿失禁が疑われる。
  2. 定期的な排尿誘導を行う。
    • 機能性尿失禁の場合は、定期的な排尿誘導が効果的である。機能性尿失禁は、排尿機能は正常だが、運動機能の低下により排尿が間に合わず漏らしてしまうものである。
  3. 骨盤底筋運動の指導をする。
    • 骨盤底筋運動は、腹圧性尿失禁に効果的である。腹圧性尿失禁は、骨盤底筋や尿道括約筋の低下により、くしゃみや咳などの腹圧に耐えられず漏らしてしまうものである。
  4. 抗コリン薬の服薬状況を確認する。
    • 抗コリン薬には、膀胱の収縮を抑制する作用があるが、副作用として排尿障害、尿閉を誘発する場合がある。
  5. 2,000ml/日以上の水分摂取を勧める。
    • 水分摂取は重要であるが、2,000ml/日以上の摂取は無理がある。

【問題87】 介護老人保健施設について正しいのはどれか。2つ選べ。

正解 1,2

  1. 介護、機能訓練および医療を行う。
    • 日常生活の世話や看護、介護、機能訓練、医療などのサービスを提供する施設である。
  2. 常勤医の配置が義務付けられている。
    • 配置が義務付けられている。常勤医の人員基準は、入所定員100人あたり1人(常勤換算)以上である。
  3. 入所者100人当たりの看護師数は3人である。
    • 看護師の人員基準は、入所定員100人あたり9人である。
  4. 希望すれば訪問看護サービスを受けることができる。
    • 訪問看護サービスは行っていない。
  5. 介護保険で要支援と認定された者も対象に含まれる。
    • 対象は、病状が安定している要介護1から要介護5と認定された者であり、要支援は対象外である。

【問題88】 母体保護法が規定しているのはどれか。2つ選べ。

正解 1,4

  1. 人工妊娠中絶
    • 母体保護法は、不妊手術及び人工妊娠中絶に関する事項を定め、母性の生命健康を保護することを目的としている。
  2. 助産施設への入所
    • 児童福祉法に定められている。
  3. 妊産婦の訪問指導
    • 母子保健法に定められている。
  4. 受胎調節の実地指導
    • 母体保護法には受胎調節の実地指導についての規定も置かれている。
  5. 妊産婦等にかかわる危険有害業務の就業制限
    • 労働基準法に定められている。

【問題89】 妊娠16週の状況で正しいのはどれか。2つ選べ。

正解 1,5

  1. 胎盤が完成している。
    • 胎盤は妊娠15〜16週に完成する。
  2. 初産婦は胎動を感じる。
    • 胎動を自覚する時期は、初産婦で19〜20週前後、経産婦で16〜18週前後である。
  3. 胎児の体重は約500gである。
    • 妊娠16週での胎児の体重は、100g前後である。
  4. 基礎体温は高温相を維持している。
    • 妊娠13〜14週ごろから低温相に入る。
  5. 超音波ドプラ法で胎児心音を聴取できる。
    • 超音波ドプラ法では、早ければ妊娠8〜9週から、妊娠12週でほぼ100%聴取可能である。

【問題90】 危機の説明で適切なのはどれか。2つ選べ。

正解 3,4

危機には発達的危機と状況的危機とがある。

  1. 成人期に最も起こりやすい。
    • 発達的危機は、各発達段階を迎える過程で遭遇する危機であり、状況的危機は、病気、死別、事故などの偶発的な危機である。危機は人生のどの段階でも起こりえる。
  2. 身体疾患患者には起こりにくい。
    • 身体疾患は危機要因であるといえる。
  3. 対処機制が乏しい場合に起こりやすい。
    • 日常生活の中で生じるストレスに対して適切な対処ができない場合、心理的安定性を欠き、危機に陥りやすくなる。
  4. 乗り越えることで成長する可能性をもつ。
    • 危機は心理的・身体的な不平衡状態をもたらすが、転換期としての重要性を持っているともいえる。人は危機を乗り越えることで成長する可能性がある。
  5. フラッシュバックを伴うことが必要条件である。
    • フラッシュバックは全ての危機に伴うものではない。

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